chiharuf
草原と流氷
先日、アイヌの伝統楽器「トンコリ」の奏者であるOKIさん率いる、OKI DUB AINU BANDのライブへ行きました。(以下、写真はすべて「OKI DUB AINU BAND」公式サイトより)
昨年5月に女満別〜知床〜稚内〜旭川をめぐる旅へ行ったのですが、その時からアイヌの歴史文化にたいへん惹かれ、今回OKIさんがたまたま私の自宅近くでライブをされるということで、勇んで参加しました。
トンコリとはアイヌ文化に伝わる伝統的な弦楽器で、大自然の中を生き抜く生き物のような造形がなんとも美しい。音色も、ギターのようなお琴のようなユニークできれいな音です。
今回初めてOKIさんのトンコリをお聞きして知ったのですが、基本的に口承文化のためトンコリの弦の数・位置などまで奏者によって違うらしいのです。OKIさんは、現存する無形文化を継承するためにひとりひとり周って、曲や歌を受け継いできたのだとか。由来も、中にはその歌詞の意味でさえもわからない曲もあるのだとか。
「これ、どういう意味なんだろうね〜」と言いつつ奏でる音色は、意味を超えて時代を超えて、広い広い北海道の大地とサハリンの列島、大きな草原と流れゆく流氷が見えてくるようで、しばしタイムトリップの時間となったのでした。